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ソウルの北側が面白い。帰りたくなくなった静かな茶房|

#ソウル #ソウルカフェ #韓国 #韓国旅行 

ソウルには、何度訪れても新しい発見がある。

有名な観光地もいいけれど、最近の私が面白いと感じているのは、地下鉄4号線の漢城大入口駅(한성대입구역)から北側に広がる地域。

この辺りには、新しくできた個性的なお店もあれば、昔から地元の人たちに愛され続けているお店もある。

私の大好きな韓国の伝統工芸に触れられる場所や、歴史を感じる建物も数多く残っている。

そして、何より自然が豊か。

北漢山(북한산)の山裾に広がる地域なので、街を歩いていても木々の緑や山の景色が目に入ってくる。

ただし、その分、坂道も多いんだけどね(笑)。

でも、坂道を上った先に思いがけない景色が広がっていたり、住宅街の中に素敵なお店が隠れていたり。

だから、この辺りを歩くのが楽しい。

帰り道に、ちょっと寄り道

今回紹介するのは、城北区の貞陵洞(정릉동)にある茶房。

차담 by 갤러리 더 스퀘어(チャダム by ギャラリー・ザ・スクエア)

以前から気になっていて、NAVERマップにマークしていた場所。

いつか機会があったら行ってみようと思っていた。

この日は別の場所へ出かけた帰り道。

宿に戻るにはまだ少し時間があった。

しかも、ちょうど帰る途中にある。

「じゃあ、ちょっと寄ってみようかな」

そんな軽い気持ちで向かった。

ところが……。

カフェはどこ? 静かな住宅街をグルグル

これが、なかなか見つからない。

周辺は、観光客が歩いているような場所ではなく、ひっそりとした住宅街。

人もほとんど歩いていない。

NAVERマップでは確かにこの辺りを示しているのに、カフェらしき建物が見当たらない。

あっちへ行ったり、こっちへ戻ったり。

NAVERマップが指す建物沿いに歩いて、道じゃない場所に入り込んでしまったり、まさかこんな場所に入口はないだろうと思われるところをグルグル歩き回ってしまった。

伝統家屋の建物はある。

門も開いている。

でも、敷地内は人の動きが感じられないし、あまりにも静かで、本当に営業しているのかもわからない。

そもそも、パッと見たところカフェがあるようには見えない。

「本当にここで合ってるの?」

と思っていたら、奥から客らしい人が出てきた。

絶対ここにありそう…と思いながらも半信半疑で中へ入ってみると……。

なんと、茶房は博物館の奥にあった!

国民大学の明園博物館(명원박물관)の中にある茶房だったのだ。

そりゃあ、外から見てもわからないわけだ(笑)。

門の向こうに広がっていた、別世界

ようやく見つけた茶房。

店内に入ると、さっきまで住宅街をグルグル歩いていたことが嘘のよう。

そこには、静かでゆったりとした空間が広がっていた。

大きな窓の向こうには、風情のある韓国の伝統的な建物。

池があり、木々があり、鳥の声が聞こえてくる。

店内には穏やかな音楽が流れている。

窓の外を眺めながら、お茶を飲む。

何をするでもなく、ただ外を眺めながらぼーっとする。

それが、なんとも心地いい。

ソウルという大都会の中にいることを忘れてしまいそうだった。

あまりにも居心地がよくて、帰りたくなくなってしまった(笑)。

体を休めることと、心が休まることは違う

韓国には、おしゃれで素敵なカフェが本当にたくさんある。

ただ、人気のカフェはとにかく賑やか。

大人ばかりなのに、あちらこちらから聞こえてくる話し声。

せっかく座ってお茶を飲んでいても、なんとなく落ち着かないことがある。

今回、この茶房で過ごしながら気がついた。

私が求めているのは、単に座って休憩する場所ではなく、心まで休まる場所なんだと。

私は昔から、オンとオフをはっきり分けたいタイプ。

動くときは、とことん動く。

その代わり、休むときは思いっきり心を休ませたい。

人混みや不自然な音がちょっと苦手で、自然の中を歩いたり、静かな場所で過ごしたりするのが好き。

田舎に住んでるからそうなのかしら?(笑)

この茶房には、そんな私が心地よいと感じるものが揃っていた。

韓国の古い建物、木々の緑、池、鳥の声。

そして、ゆったり流れる音楽。

何か特別なことをしなくても、ただそこにいるだけで満たされる。

体を休める場所はたくさんあっても、心まで休まる場所は意外と少ないのかもしれない。

そんなことを感じた時間だった。

歩くからこそ、出会えるものがある

私は歩くことが好き。

もちろん、地下鉄やバスに乗れば、同じ時間でもっと遠くまで行くことができる。

でも、歩くと進める距離は短くなる代わりに、得られるものがたくさんあると思っている。

路地の奥にある小さなお店。

昔ながらの建物。

生活の匂いがする住宅街。

季節によって変わる木々の色。

そして、思いがけない人や場所との出会い。

車窓から眺めているだけでは気づかないものが、歩いているとたくさん見えてくる。

同じ1時間でも、速く移動すれば遠くまで行ける。

でも、ゆっくり歩けば、景色も、音も、街の空気も、ずっと身近に感じられる。

五感を使って感じたすべてが、私の肥やしとなり宝物になる。

私にとって歩くことは、単なる移動手段ではなく、旅の楽しみそのものなのだ。

遠くまで行くより、深く出会う。

そんな旅が好きだ。

旅の記憶は、未来の自分への贈り物

子供の頃の修学旅行や、パックツアーであちこち連れて行ってもらった旅。

たくさんの場所を訪れたはずなのに、どこで何を見たのか、意外と思い出せないことがある。

一方で、自分の足で歩いた道や、道に迷ったこと、偶然出会った人との会話などは、何年たっても覚えていたりする。

きっと、自分で考えて、歩いて、体のすべてで感じた経験だからなんだと思う。

一つ一つの体験を、ゆっくり心と体に刻み込ませる旅。

そのときは何気ない出来事でも、いつか自分の宝物になる。

そして、その経験が、これからの新しい何かにつながっていくかもしれない。

歳を重ねれば、いつか今のように自由に韓国を歩き回れなくなる日が来るかもしれない。

でも、あの日歩いた路地や、出会った人、心が動いた景色は、きっと自分の中に残り輝き続ける。

その記憶を思い出すだけで、心が温かくなったり、あのときの風景がよみがえったり。

旅の楽しみは、旅が終わったときに終わるものではないと思う。

旅は、これからの人生を豊かにしてくれる、心の宝物を増やす時間。

だからこそ、ただたくさんの場所を巡るのではなく、一つ一つの出会いや体験を大切にしたい。

いつものソウルを、いつもよりゆっくり。

今回の茶房も、そんな心の宝物のひとつになった。

宿へ戻る途中、たまたまできた少しの時間。

迷いながら見つけた、静かな茶房。

窓の向こうの古い建物と池、鳥の声。

帰りたくないと思いながら過ごした、あの時間。

有名な観光地をいくつも巡った日より、こんな何気ない午後の方が、ずっと心に残ることもある。

たくさん歩いて、心はゆっくり。

これからも、自分の歩幅で韓国を楽しみたい。


차담 by 갤러리 더 스퀘어|店舗情報

店名: 차담 by 갤러리 더 스퀘어

住所: 서울 성북구 정릉로9길 68 명원박물관 해옹헌 1층

エリア: ソウル特別市 城北区 貞陵洞

営業時間(掲載情報):

  • 月〜金・日曜 12:00〜18:00
  • 土曜 12:00〜19:00

※営業時間・休業日は変更される場合があります。訪問前にNAVERマップなどで最新情報をご確認ください。

NAVERマップ検索用:

차담 by 갤러리 더 스퀘어

【日本語検索】茶タムbyギャラリーザスクエア


0.5倍速の韓国旅

歩く、出会う、感じる。

急がず、詰め込まず、自分の歩幅で。

韓国の日常や、街の表情、偶然の出会いそして楽しみ。

そんな旅の記憶を、少しずつ綴っていきます。

この記事の著者

天野 直美

1963年5月25日東京生まれ。幼少期よりものづくりが好きで、ジャンルを問わず独学で習得。2001年1月に韓国へひとり旅したの機に韓国語を習い始め、以降韓国に深い興味を持つ。渡韓を繰り返すうちに韓国伝統文化の美しさに魅了され、コロナ渦の在宅を機に韓国の民族衣装「韓服」のミニチュアを作り始める。2021年31年勤務した会社を退職し、小さなチマチョゴリのオンセミロマダンを立ち上げる。2022年長年の夢であった韓国へ9ヵ月の語学留学をし、6級を卒業。2023年帰国後本格的に活動を始め現在に至る。

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